2016年12月5日月曜日

vatutin雇用完了。

どうも。
先日「将軍の栄光」でvatutinを雇う為にメダル稼ぎをすると発言しましたが、1120枚まで貯めることができました。割とすんなりで自分でも驚いています。

これでようやく先に進めそうです。乞うご期待!

たまには短文で。

2016年11月28日月曜日

詰んだかも。

どうも。
「将軍の栄光」ですが、再開して早々にクリアできなくなりました。
今進められるステージが北アフリカ戦線の「チュニジアへの侵攻」、東部戦線の「バルバロッサ(中央)」、「モスクワの戦い」ですが、どれもこれも難しく、完全勝利がかなり厳しい状態です。

そこで、ある決断をしました。

メダルを稼ぎ、将軍を雇います。

目標は前にも言った通り、戦車能力が金色のメダルで将軍の中で最も安いVatutinです。メダル1120枚で雇う事ができます。
やり直した際にヘッドクオーターを節約していましたので、メダルは943枚貯まっています。(ちなみに現在階級は准将、銀行はレベル4、それ以外は全く上げていません。)

無課金なのでメダルを入手する方法は限られています。ステージクリア時に貰えるメダルはもう期待できないので、後は攻撃時に偶然手に入るものしかありません。

そこで利用できるのが「軍団モード」というモードです。ここでは史実の将軍を操作し、全ての敵拠点を占領することが勝利条件となります。制限ターン数はありません。
ここで強い将軍を操作でき、かつ大量の敵が出てくるステージを選べば、必然的に攻撃する機会も増え、メダルを比較的早く貯められるのです。

特に戦車能力が金メダルの重戦車に乗っている将軍が望ましいので、その中で敵が多いとなると、
『西部戦線』では「ハスキー作戦」のPatton、「北アメリカへの侵入」のGuderian、
『北アフリカ戦線』では「チュニジアへの侵攻」のRommel、
『東部戦線』では…しいて言うなら「レニングラード包囲戦」のVatutinなどが該当します。
ちなみに「○○ 1939」みたいなステージはかなり広いのでテンポが悪く、お勧めできません。

「ヴァトゥーチンとか高すぎて買えねーよ!」みたいな人も多いと思ったので、無茶苦茶に粘って「無課金攻略」とかほざくのも…とあえてメダル稼ぎはしませんでしたが、
やっぱり雇うからには強い将軍が欲しいです。すみません。

メダルがあんまり残ってない人はもう少し安い、戦車能力が銀メダルの将軍を雇ってください。(HoltやSeishiroなど)
(まあ無課金である以上メダル稼ぎは義務みたいなもんですが…)

ですので、また更新が滞ると思います。大変申し訳ないとは思うのですが、このままだと進展が全くなくなってしまうので、どうかご了承ください。
前みたく何か月か更新停止するような事態はないと思うので、もう少しだけお待ちいただきたいと思います。

それでは。

2016年10月29日土曜日

『将軍の栄光』戻し作業、おおむね完了。

どうも。
長い事かかった「将軍の栄光」の戻し作業ですが、やっとこさ大体元のところまで進める事ができました。
途中で飽きてピクセルダンジョンに没頭してしまった時期もありましたが、これからはまたマイペースに更新していくつもりです。
という訳で(無期限停止中)というのは外させていただきます。

拙い攻略ではありますが、今やこのブログのメイン・コンテンツ(古いかな)。
長らくお待たせしてしまいましたが、よろしければこれからもご覧ください。

若干ヘッドクオーターなどに違いができてしまってはいますが、近々バルバロッサ作戦(北)について更新する予定ですので、一つよろしくお願いします。
それでは。

2016年10月14日金曜日

「Pixel Dungeon(ピクセルダンジョン)」クリア!

どうも。
先日紹介した『Pixel Dungeon』ですが、めでたくMageでクリア致しました。
詳細はネタバレなので省きますが、最終層でアミュレットを手に入れた後、「このままプレイ続行」か「脱出(クリア)」のどちらかを選ばなければなりませんでした。
正直怖かったので脱出を選んでしまいましたが、次はプレイ続行でもいいかなと思います。

さて、Huntressを選べるようになった訳ですが、使い心地は正直微妙です。
Mageをさらに極端にした感じで、無限に使えるブーメランで敵が近づく前に弱らせるというのが基本になってきますね。
このブーメランがHuntress最大の特徴で、投擲武器にも関わらず使っても絶対に無くならず、しかも鍛えられて属性を付与できるという強力な武器です。個人的に消耗度の心配が必要なUpgradeよりEnchantの方がお勧めです。
ただ何といっても初期HPがあまりにも低いので、Mage以上に打たれ弱く奇襲・連戦に弱いジョブでした。気を抜くと2,3階で死ぬ事もままあります。一応HP回復のdewdropの回復量も増えますが、最大値が低いのでそれもあまり当てにはなりません。

あ、ちなみにHuntressならピラニアを一方的に倒すことができます。
扉を適当なアイテムで開けておき、水面から離れた場所からブーメランで攻撃すれば楽勝です。時間はかかりますが生肉が必ず手に入るのでやって損はないかと。

上位ジョブはSniperとWardenです。
Sniperは投擲物を敵に当て続けている間、より素早く投げられるようになります。つまり敵との間に2マス空いている時、普通なら2回しか投擲できませんが、Sniperなら3、4回投擲できます。あと投擲物なら敵の防御を無視できる…こともあるらしいです。Wikiの記述もバラバラで分かりにくいですが。
Wardenは、背の長い草に触れた時seedが出てくるようになり、かつdewdropが手に入りやすくなります。さらにしばらくBarkskinというバフが付くようになります。
このBarkskinというのがよく分からないのですが、おそらく防御力アップのバフですね。
簡単にまとめると、Sniperが攻撃タイプ、Wardenが防御タイプです。


今回は以上です。将軍の栄光はやっとアフリカ戦線の中盤です。頑張ります。

肝心な事を書き忘れていました。
Sniperは壁を隔てていても、すぐ近くならモンスターの存在を感知できます。
ですのでMageよりは奇襲に遭いにくいかと思われます。


2016年8月7日日曜日

スマホアプリ「Pixel Dungeon(ピクセルダンジョン)」の紹介

 どうも。未だに将軍の栄光の戻し作業に四苦八苦している摂福です。
最近では気分転換に、「Pixel Dungeon」という外国製のローグライクゲームをよくプレイしています。
全部英語なのが玉に瑕ですが、完全無料で硬派なローグライクは貴重だと思います。そこで今回はそのピクセルダンジョンを紹介したいと思います。
まるでアフィリエイトブログのようですがどこからも広告料はもらってません。今のところ。

 Pixel Dungeon- スクリーンショットのサムネイル


 まず、基本中の基本から。
 そもそも「ローグ」とは大昔のコンピューターゲームの名前です。
 それにアレンジを加えたのがローグライクで、アイテムや装備を駆使し、モンスターや罠をかいくぐり、ランダムに自動形成されるダンジョンを進んでいくというゲームの総称です。代表的なものに「風来のシレン」、「不思議のダンジョン」などがありますね。

 ローグライクの進行はターン制で、何か行動をするとモンスターも行動します。時間制限などはないので、1ターンに長時間かける事もできます。
ダンジョンの中には罠や隠し扉など様々なギミックがある事が多く、それらは調べたり踏んだりする事で発動します。
さらに変化を加えたヴァリアントなどの種類があるそうですが、まあ大体ローグライクと呼べばいいんじゃないでしょうか。

 このゲームですが、基本的なローグライクです。死んだらそこで終了。引継ぎや、コンテニューなどは原則ありません。時間経過で空腹度が上がっていき、「飢餓(starving)」になるとだんだん体力が減っていきます。これを回復するには食料を食べるしかありません。

 武器、鎧、投擲武器には重さが設定されており、力(strength)が足りないとデメリットが発生します。

 他のゲーム同様、このゲームにも状態異常があります。罠やアイテムの他、敵に攻撃されて発生するものもあります。
主なもの、麻痺、睡眠、毒、着火、などがあり、これらは自分も敵も同様にかかるものが多いです。行動不能になるような状態異常もありますが、敵の場合は攻撃した瞬間解除されるものも多々あるので注意が必要です。

ていうか基本的に敵は状態異常からすぐ立ち直るので、ダメージ系以外は戦闘から逃げる時にしか役に立ちません。


 消費アイテムには大別して「薬(potion)」「巻物(scroll)」「種(seed)」そして食料(ration of food)があります。薬、巻物、種は様々な種類があり、薬と巻物は使ってみるまで内容が分かりません。もちろんアイコンは種類で異なりますが、毎回ランダムなのでメモっても無駄です。

特に薬はダメージ系もあるので、一通りフロアを探索したら安全な内にとりあえず使ってみるのがお勧めです。

以下は巻物と薬をいくつか紹介していきます。
巻物(Scroll of~)
・Identify=アイテムの詳細が判明します。先述の薬や巻物だけでなく、武器でも呪いや強化度合い、属性などがありますので、いくらあっても困らない巻物です。
・Magic mapping=今いるフロアの全貌が分かります。罠、隠し扉なども発見できます。
・Challenge=赤い波紋のエフェクトとともに、フロアの敵に自分の位置を知らせます。近くなら宝箱に擬態しているモンスターも寄ってきます。あんまり重要ではない…どころかかなりハズレに近い。
・Mirror Image=自分の分身を3体出現させます。分身は勝手に動きまわり、敵と戦います。が、おそらく分身は1撃で消滅するためさほど役には立ちません。
・Upgrade=装備を強化し、呪いを解除します。強化した装備は能力が向上し、さらに軽くなります。杖なら使用上限が増加します。
ただし強化した武器は使い続けると消耗し、最終的に壊れてしまいます(「broken~」となって能力が低下)。この消耗度を回復するには再び強化するか、下記の巻物で属性を付加するしかありません。
・Enchantent=武器や鎧に属性を付加します。属性がついた場合、武器なら攻撃時、防具なら攻撃された時に様々な効果を発揮します。
全て自分に有利な効果となってはいますが、個人的には属性がついた装備は諸刃の剣です。例えば火属性の武器は相手を燃やしますが、草の上で使うと燃え広がって自分も死にかねません。特に鎧は防御力が上がる代わりに動けなくなるなど、使いにくいものが多い気がします。

薬(Potion of~)
・Strength=力を1上げます。通常の初期値は力が10です。力がついて損することはないので分かり次第飲みましょう。
・Healing=HP完全回復。空腹度はそのまま。
・Liquid Flame=投げつけた所が燃えます。炎はすぐに消えますが、草や扉など、燃えるものに隣接するとそれも燃えます。もちろん飲むと自分が燃えますので、その場合水に逃げましょう。
障害物を燃やして入れるようになる部屋も存在するので、使うときはフロアを探索してから。
・Levitation=しばらく浮遊でき、罠や穴を無視できます。罠が敷き詰められた奥にアイテムがあるという部屋も存在するので、上に同じく使うときは探索してから。
・Invisibility=透明になります。やたら強い敵の奥にアイテムがあるという部屋も存在するので、上に同じく(ry

また、それらのような部屋がある場合、おそらく同じフロアに上記の薬があります。先ほども言いましたが、薬を使う時はできれば探索してからにしましょう。


 先述の通り種(Seed of~)は最初からすべて判明済みです。
種は指定した場所に投げるか、埋めるかするとそこに根付き、瞬時に花を咲かせます。
花は咲いてから何かに触れると、効果を発揮して消えてしまいます。ただし生えたマスにユニットが元からいても効果はありません。
基本的には分かりやすいものばかりなのですが、分かりにくいものが2つあるので説明します。
・Earthroot=触れた相手の防御力をかなり上げます。が、移動した瞬間に効果は消滅します。
・Sungrass=触れた相手のHPが回復しやすくなります。が、移動した(ry


 次は床の説明です。
床にも通常・草むら・水たまり・苔と4つの種類があります。罠は通常の床以外に配置されることはありません。

草むらは一度通るまで壁のように視界を遮ります。また通るときにクリスタルの球が落ちる事があります。これはHPを回復する効果を持ち、さらに体力満タンでなおかつビンを手に入れていれば貯めておく事も可能です。その他、まれにですが種が落ちることもあります。
そして草むらの最大の特徴が、燃えるという点です。直接燃やした場合はもちろん、状態異常で燃えているキャラが草むらに乗っても同じく燃えてしまいます。一旦草むらが燃えると草むらの続く限り燃え広がっていき、乗ったキャラに火をつけます。物理的な意味で。
モンスターの多い部屋で草むらが広がっていれば、これを利用して楽に倒すこともできますが、巻物・種・クリスタル球などのアイテムも消滅するので注意が必要です。

水たまりは逆に火を全く寄せ付けません。火が付いても水の上に行けばすぐに消えますし、薬などで燃やしても1ターンで消えてしまいます。
その他は大して注意すべき点はありませんが、イベントアイテムの中には水たまりで探索しなければならないものがあるという事は書いておきます。「~fish」とかいうアイテム探しを頼まれた時には思い出してみてください。

苔は罠が無い以外は通常の床と同じです。



 さて、ジョブの説明です。
最初に選べるジョブは3つ。「warrior」「mage」「rogue」です。もう1つのジョブ「huntress」は先に進まなければ選べません。これらの説明も当然英語なので、大ざっぱながら説明します。


  Pixel Dungeon- スクリーンショット
「warrior」の特長は力が強い事、そして力を強くするポーション(potion of strength)が最初から分かっている事です。
力が強ければより強い装備が使えるようになり、生存率が上がります。食事でHPが回復する事もあり、打たれ強く肉弾戦に強いジョブです。
 欠点は、遠隔攻撃があまり充実していない事、ほとんど直接攻撃しかできない事です。そのため近寄ってこずに遠隔攻撃をしてくる敵、防御力が高かったり回避率が高かったりする敵には苦戦を強いられるでしょう。

 「mage」の特長は最初から杖を持っている事、scroll of identifyが最初から分かっている事などです。杖は魔法を発射し、離れた敵に攻撃を加えられます。この魔法は必中で、しかも相手の防御力に(おそらく)左右されないので、コンスタントに敵のHPを削る事ができます。杖には徐々に回復はするものの使用回数制限がありますが、mageはこの杖の使用回数が増えやすいという特長もあります。
遠くの敵を削ってから倒す、被ダメージをできるだけ少なくする戦い方が基本になると思います。
 欠点は、やはりwarriorに比べて装備が貧弱になり、どうしても肉弾戦に弱くなる点でしょうか。また回復しやすいとはいえ、使用制限のある杖を連続で多用する事はできません。しかも大ダメージは決して期待できません。
ゆえにHPが高かったり、素早く近寄ってくる敵や、奇襲・連戦に非常に弱いジョブです。

 「rogue」は盗賊です。そもそもローグライクのローグはこのrogueですし、できるだけ使いたいジョブではありますね。
敵に気づかれにくくなる指輪を最初から持っており、またscroll of magic mappingが最初から分かっている点などもありますが、何より空腹度の増加が遅い事が最大のメリットかと思います。下へ潜れば潜るほど、食料が足りなくなってダメージを受けまくるという展開が多くなりますので。
敵と戦うのではなく、生き残る事に長けたジョブといえるでしょう。
 しかし、僕はこのrogueが一番苦手です。戦闘面では力の弱いwarrior、あるいは杖の無いmageといった所で、お世辞にも強いとはいえません。ですのでレベルも上がりにくく、ボスなどどうしても戦わざるを得ない敵を倒せるかはアイテム運に掛かっています。使いこなせれば生存率が高いジョブだとは思いますが、このジョブで深く潜れたためしがありません。

 不完全ながらコンテニューは可能です。ボス戦の下の階にショップがあるのですが、そこでAnkhというアイテムを購入すると、一度死んでも復活できるようになります。ただしアイテムは装備中を除き全てなくなる為、よっぽど運がなければすぐにまたやられてしまいますが。

 またダンジョンをある程度潜ると、Tengu(天狗)というボスと戦う事になります。このボスを倒すと、「tome of mastery」というアイテムが手に入ります。使用するとそれぞれの特別な職に就けるアイテムで、さらに一度手に入れると、そのジョブでは毎回入手した状態でスタートできるという特別な性質を持ちます。これが僕が現在確認している唯一の引継ぎ要素です。

このアイテムを手に入れたことがあるのはwarriorとmageだけなので、その2種の特別職を説明します。
 まずwarriorですが、特別職はgladiatorとberserkerの2つです。
gladiatorは連続で敵を攻撃する度に次の攻撃がより強力になるという特性を持ちます。
ただし外すとリセット。ポケモンで言うと「れんぞくぎり」ですね。

berserkerはHPが一定以下になると攻撃力が上がり、さらに敵に囲まれると攻撃が早くなる(=1ターンで何度も攻撃できる)という特性があります。ピンチほど強くなる、まさに狂戦士ですね。ちなみに一定以下というのは最大HPの40%以下だそうです。

 つぎにmageですが、特別職はbattlemageとwarlockの2つです。
battlemageは、杖を装備している時に、その残り使用回数が多いほど近接攻撃力が上がり、さらに近接攻撃が当たると使用回数が回復するという特性を持ちます。
最初から持っている杖でもかなり強力な武器になり、warrior顔負けの攻撃力を誇るジョブです。反面、攻撃も魔法も杖一本で行うため杖の消耗が激しく、Scroll of Upgradeが手に入るか入らないかに左右されがちになります。
warlockは敵を倒すと少しだけHPと空腹度が回復するという特性を持ちます。地味ながら意外と役に立つ特性だと思います。



 最後に、個人的に疑問だったギミックについて調べたので説明します。。
燃え尽きた草に囲まれ、青い炎のエフェクトついたブロックが置かれた部屋を発見した事がありました。それに触れると「Marked for Sacrifice」という状態異常が発生します。敵をそのブロックに誘導し、さらに倒すと「Your sacrifice is worthy…」と表示されました。
その時には全く何の効果か分かりませんでしたが、英語版wikiを見ると、

・Marked for Sacrificeになると、自分の位置が同じフロアのすべての敵に知らされる
・Marked for sacrificeがついた状態で敵を倒し続けると、「Scroll of Wipe Out」という巻物が手に入る。
巻物は「同じフロアの全ての敵味方(ボス以外)を倒す」という効果を持つ

という事が大体分かりました。英語は苦手なので間違っているかもしれませんが。
通りでやけに敵に出くわしたわけです。
それでは。

2016年7月11日月曜日

パレスチナ問題の特に分かりやすくもない解説


どうも。今度はパレスチナ問題について少し調べたいと思ったので、忘れないようにブログに上げておこうと思います。この問題はいろんなサイトで分かりやすい解説があるので、皆さんが真剣に勉強したいと思うならそちらをお勧めします。

 まず、皆さんパレスチナという地名をご存知の事と思います。ここに、紀元前10世紀にユダヤ人(イスラエル人、ヘブライ人とも言います)の王国、イスラエル(ヘブライ)王国が誕生します。
 ユダヤ人はユダヤ教を信奉していますので、このイスラエル王国の首都エルサレムはユダヤ教の聖地となりました。またキリストが処刑され復活したとされるのも、ムハンマドが空を飛んで信託を受けたとされるのもこのエルサレムです。まあ3つとも同じ神を信奉するので当然といえば当然ですね。


 それはさておき、イスラエル王国滅亡後、パレスチナはローマ帝国ユダヤ属州となります。しかし反乱を起こしたためエルサレムは弾圧を受け、ユダヤ人はヨーロッパ各地に散っていきます。もちろん残ったユダヤ人もいましたが。
これ以降、ユダヤ人は「キリスト殺し」と各地で迫害されながらも、高利貸しなどで富を蓄えます。

 さらにローマ帝国が滅亡すると、今度はイスラム勢力がパレスチナを支配します。十字軍で若干ゴタゴタしたものの、20世紀初頭までずっとパレスチナはイスラム教徒のアラブ人が住んでいました。(ちなみにアラブ人というのはアラブ地域に住み、アラビア語を話す人の総称です。アラブ地域とはパレスチナ周辺の西アジアや、アラビア半島(アフリカのすぐ東にある半島です。上の地図参照)の他、北アフリカなどです。)
このアラブ人ですが、パレスチナに住んでいたアラブ人に限ってはパレスチナ人とも呼ばれます。



 時は移ろい第一次世界大戦時。パレスチナはオスマン帝国が支配していました。
オスマン帝国と敵対するイギリスは、オスマン帝国に住んでいたアラブ人に反乱を促します。で、見返りとしてオスマン帝国領でのアラブ人国家の独立、パレスチナへの居住を認めました。(フサイン=マクマホン協定

一方、ユダヤ人財閥ロスチャイルド家の援助と引き換えに、パレスチナにユダヤ人の郷土を認めました。(バルフォア宣言)この頃ユダヤ人の間でパレスチナにユダヤ人国家を作る動き(シオニズム)があり、ユダヤ人にはとても喜ばしい宣言でした。
(さらにサイクス=ピコ条約というものも結んでいますが、割愛。)

これらは厳密には矛盾していないという意見もありますが、三つとも一見矛盾しているように見えるので、第一次世界大戦後発覚した際にはユダヤ人とアラブ人が反発しました。


 ともかく、オスマン帝国は滅亡し、パレスチナはユダヤでもアラブでもなくイギリスの委任統治領となりました。それより少し前から、先ほどのバルフォア宣言を受けてパレスチナへのユダヤ移民が増加し、ユダヤ人はパレスチナに独自の閉鎖的なコミュニティを形成し始めます。
また移民が増えるにつれ、経済・産業・土地などの問題をめぐってユダヤ人とアラブ人の間で衝突が多くなります。

ユダヤ人の方が資金的にも影響力が強く、アラブ人はよそ者の言う事に従わざるを得ない状況だったためなおさらユダヤ人に対して反発が強まりました。
さらにこの移民はドイツでのナチス党の台頭で激増し、アラブ人の大規模反乱も起こるようになります。
一方ユダヤ人の中でも独立を目指すテロ組織が反アラブ運動、反英運動を起こすようになりました。


 イギリスもパレスチナの処遇についてユダヤ人、アラブ人と協議を行い、それぞれで領地を分けるという土地分割案を提案しますが折り合いがつかず、反英テロも過激になったことで戦後その処理を国連に任せる事にします。

しかし国連の案もやっぱりエルサレムを除いてアラブ人とユダヤ人の国を別々に建国する、すなわち土地分割案でした。それだけではなく、これは人口比で見ればユダヤ人に圧倒的に有利な分割でした。
これには在米ユダヤ人の組織票を狙ったトルーマン米大統領の強力な後押しがあったそうです。
ともかく賛成多数でこの分割案は可決され、1948年、イスラエルの建国宣言がなされました。これにより、多くのアラブ人が虐殺や脅迫などにより他の地域に転居することを余儀なくされます。これがパレスチナ難民です。
ちなみに、パレスチナ周辺のアラブ諸国に住んでいたユダヤ人にも似たような事が起きたそうです。


 問題はこれで終わりません。パレスチナは決議に反発したアラブ人との内戦状態に陥り、しかもエジプトを筆頭としたアラブ諸国がイスラエルの建国を認めずパレスチナに進軍します。これが第一次中東戦争です。
しかしこれはまさかのイスラエル勝利。背景には列強の支援があったそうですが、それはさておき国土の80パーセントがイスラエルの国土となってしまいます。残りの20パーセントはアラブ諸国が占領し、パレスチナのアラブ人(これから先はパレスチナ人と書きます)用の領土は消滅してしまいました。これでパレスチナ難民は激増します。
また、アラブ諸国が占領した土地の一部が、かの有名なガザ地区です。
住み処をイスラエルに占領されたパレスチナ人は周辺アラブ諸国、特にガザ地区とヨルダン川西岸地区に逃れます。
ガザ地区をヨルダン占領区と同じ色にしてしまいましたが、エジプト領です。
その後、エジプトとの間で第二次中東戦争が起こります。これはあまり重要でないので割愛。
この第二次中東戦争後、パレスチナ人による国を作ろうとする組織パレスチナ解放機構(PLO)が結成され、イスラエルとアラブ人の対立はますます高まる事になります。

 重要なのが第三次中東戦争です。
イスラエルは周辺のアラブ諸国に対して侵略を開始します。奇襲で空港を破壊されたアラブ諸国は制空権を失い、イスラエルはパレスチナ全土、そしてさらにエジプト、シリア、ヨルダンから土地を奪い取ってしまいました。

 もっともこの戦争のせいでイスラエルは国際的な信用を失い、国連からはこの領土拡大を承認されませんでした。
要するに国境はすぐ上の画像と変化なしという事ですね。
それでもパレスチナ全土と周辺地域をイスラエルが実効支配したことで、さらにパレスチナ難民が激増することになります。
またこの一次~三次までの中東戦争により、イスラエルは完全に軍事的優位を示しました。


 第三次中東戦争以降、しばらくパレスチナとエジプトの間で散発的な衝突が繰り返されますが、ついにエジプトとシリアが反撃に出ます。これが第四次中東戦争です。
今度はアラブ側からの奇襲と、これまでの大勝におごるイスラエルの油断も重なって、初めてイスラエルは苦戦を強いられます。


 結局はイスラエルが勝利しましたが、イスラエルと互角に戦ったことによりアラブ諸国は対等な交渉を始めることができるようになりました。

中でもエジプトはイスラエルと和平合意を行い、エジプト領からの撤退と引き換えにイスラエルの建国を承認します。
この合意はアラブ諸国から非難され、アラブ諸国から仲間外れにされてしまいます。中心国のエジプトが抜けたアラブ諸国も反イスラエルの結束が緩むことになりました。

さらにアラブ諸国の一員イラクがイランとの戦争(イラン・イラク戦争)に突入し、アラブ諸国もイスラエルよりそちらを優先したこともあり、これ以降は大規模な中東戦争は起こらなくなります。

 おまけにPLOも指導者の交代に伴って反イスラエルよりパレスチナ人の自治組織としての面が次第に強くなり、組織だった戦闘より難民の中の過激派によるゲリラによる抵抗が主になっていきます。


 という訳で、この第四次中東戦争が最後のイスラエル関連の大規模戦争となります。
(ただし、イスラエルによるPLOがいたレバノンへの侵攻を第五次中東戦争と呼ぶこともあります。)

また余談ですが、この第四次中東戦争は日本にも大きな影響を与えます。石油輸出国機構(OPEC )の中のアラブ諸国が原油価格を引き上げ、さらに続けざまに日本を含めて親イスラエル国への石油輸出を止めたのです。これが有名な第一次オイルショックです。



 さて、時代は移り1990年代。イスラエルとPLOは相互承認を行い、イスラエル首相はパレスチナ自治政府の成立を認めます。
緑の地域がパレスチナ自治政府。
しかしこれはユダヤ人・パレスチナ人双方に不満を生みます。
詳しくは当事者にしかわかりませんが、おそらくユダヤ人はパレスチナ人の政府を認めたばかりか土地を差し出した事に納得できなかったのでしょう。
一方パレスチナ人にしても、パレスチナ全土はもともと自分たちの土地だという意識もありますし、認められた土地にもユダヤ人が大量にいますので、不満に思っても不思議はありません。
まあ要するに、双方が「自分が不当に譲歩させられた」という意識を持ってしまったということでしょうか。

 結局、ユダヤの過激派がイスラエル首相を殺害し、パレスチナ側の自爆テロやイスラエル側の強引な入植が続くなどこれ以降対立が再び激化、平和には程遠い状態になりました。
特に自爆テロを防ぐ為にイスラエルが建設したヨルダン川西岸(大きい方のパレスチナ自治区)の壁は、両者の対立のシンボルとして有名です。


 2006年、アメリカやロシア、国連、EUによる和平案が提示されます。ユダヤ人のパレスチナ自治区への入植停止、パレスチナ人のテロ停止というもので、これに沿ってガザ地区では入植地の撤去が行われました。
しかしヨルダン川西岸地区では入植が拡大されたばかりか、その後パレスチナの政権を強硬派がとった事で対立が再燃。イスラエルはガザ地区へ侵攻します。

このガザ紛争では多くの民間人が犠牲となったそうで、パレスチナ問題に関しては中東戦争以来の悲劇とされているようです。


 この報復としてパレスチナ側もミサイルなどで攻撃し、イスラエルもさらに反撃。両者は対話と戦争を繰り返しながら今に至ります。



 うん、長い。まあ僕の腕ではこれが限界です。この問題はユダヤ人対アラブ人だけでなく、それぞれの過激派対和平派、アメリカ対イスラムなど多くの外的要因に左右されていますのでどうしても複雑になります。
まあ簡単にまとめると、英米仏→イスラエルV.S.パレスチナ人←アラブ諸国となります。

何か間違いがあれば指摘をお願いします。

2016年6月11日土曜日

『将軍の栄光』の作戦元ネタ解説(第二回・ヴェーザー演習作戦)

 こんにちは。
 データ初期化の影響でめっきり更新が減っているので、せめて投げっぱなしだったこのコーナーの第二回をして間を繋ごうかと思います。今回は西部戦線・枢軸側の「ヴェーザー演習作戦」の解説です。
 ※基本的にはWikipediaの内容が大部分です。ただコピペではあまりに芸が無いので出来る限り平易かつ自分の言葉で解説させて頂こうかと思います。

 前回ポーランドを滅亡させたナチスドイツですが、鉄に関してはほぼ全てスウェーデン産で、ノルウェーの不凍港から運ばれていました。
そこでイギリスは、機雷やノルウェーの占領といった手段で鉄の供給をストップしてしまおうとします。
それを受け、ナチスドイツはイギリスに先んじてノルウェー、そしてその足場としてのデンマークを占領してしまおうと考えます。これが『ヴェーザー演習作戦』です。
当然連合国の妨害が想定されますし、何より前回のポーランド侵攻以降一応宣戦布告されているフランスとの戦争が控えていますので、なるべく早く、特に海軍力では敵わないイギリスに見つからないように占領する必要がありました。『演習』という名前がついているのもそのためです。


今回には無関係ですが一応プロイセンも記入。(→プロイセンの歴史
 まず目と鼻の先のデンマークですが、地続きの部分はあっという間に占領されました。
コペンハーゲンにも兵が上陸し、さらに制空権も完全に奪われていました。空襲で火の海に化すことを恐れた議会と国王は降伏を選択、結果なんとわずか数時間でデンマークは占領されました。
ちなみに、この素早い降伏のおかげでかなり寛容な占領政策が行われたそうです。前回のポーランドとは対照的ですね。

 デンマーク侵攻と並行して行われたノルウェー侵攻ですが、上の略地図でわかる通りノルウェーは細長い国です。そこで沿岸の各所に船で兵を送りこみ、いっぺんに占領するという作戦が立てられました。
 (余談ですが、『将軍の栄光』でこれを真似しようとしましたがぼろ負けしました。)

 海軍は囮などを用いてイギリスの警戒網を潜り抜け、損害を受けつつもほぼ計画通りに港に到着・上陸しました。空軍による支援を受け、こちらもあっという間(5日足らず)に占領されてしまいます。




赤矢印は海軍。オレンジの丸は目標港
 連合国も黙ってはいません。南部の都市はドイツに近く支援できませんでしたが、海戦の末、北部の都市には兵を送り込むことに成功します。この後、連合軍はドイツと2か月近くも戦闘を続けることになります。
水色は連合国の進路。見づらくてすみません
 連合軍は比較的善戦していましたが、ここで重大な事件がおこります。ナチスによるフランス侵攻です。これでフランスは劣勢に立ち、ノルウェーで戦う余裕がなくなった連合軍はついに撤退を決めます。(アルファベット作戦)
※余談ですが、「ヴェーザー演習作戦」で登場するイギリス軍の将軍中戦車は、しばしば近づくと海に逃げます。
もしかするとここでの撤退を表現しているのかもしれません。

これによりノルウェーはドイツの占領下におかれ、傀儡政権により統治されます。(ただし国王と議会はイギリスに亡命しました。)またレジスタンス活動も行われていくことになります。


 以上で今回は終わりです。ゲーム内の制限ターン数がやたら短いこのステージですが、実際には前述の通り2か月と、ナチスドイツに最も長く抵抗した占領国だそうです。
ただ「1度占領するまで」はわずかなので、それを思えばまあ納得できるかもしれません。

 では次回はいよいよフランス侵攻に入ると思います。これでようやく連合国側のステージ解説に入ることができるでしょう。
それでは。

2016年5月12日木曜日

「『将軍の栄光』攻略」更新無期限停止のお知らせ

どうも。
「将軍の栄光」の攻略を書かせて頂いている僕ですが、最近スマホがぶっ壊れました。
で、修理時に全データが飛ぶそうです。
「将軍の栄光」は引継ぎが無い(と思う)ので、間違いなくプレイデータも消えます。

一度始めた以上すぐ投げ出すのもどうかと思うので、攻略自体は続けたいと思うのですが、戻し作業にどれだけかかるかは不明です。
そういうわけで、攻略は無期限停止とさせて頂きます。

実は、この攻略はこういう時の為の備忘録として始めたのがきっかけでした。これを見ながらプレイするので少しは助けになると願いたいものです。
(というか、ならないと軽くショック…)

もし更新できるようになればまたお知らせしますので、その際はまたどうぞよろしくお願いします。

2016年4月11日月曜日

プロイセンの歴史

どうも。
 皆さんは高校の頃、日本史と世界史のどちらを専攻しましたか?
僕は世界史でしたが、近代史ではドイツとプロイセンがごっちゃになっていました。
 近代になるとプロイセンという名前がやたらと出てくるようになり、プロイセンが今のドイツなのかな?と思ったらドイツがまた別に出てきてプロイセンは全く出てこなくなり、
結局別の国なのかすらよく理解しないままカリキュラムを終えました。

 当時はそのまま放置していましたが、最近勉強しなおしたので説明させて頂きたいと思います。


※注!今回結構長めです。あと例のごとく基本的にはWikipedia由来の知識なので、一応大筋は合ってる…と思いますが、細かい点まで鵜呑みにしないようにお願いします。


※基礎知識
「ドイツ」、「プロイセン」=それぞれ地方の名前。普通は国名を指すが、本来は「関東」や「近畿」のような地名に過ぎない。プロイセンとドイツは別の地域に存在する。


まず大まかな流れを説明します。
ドイツ騎士団プロイセン公国としてポーランド属国に→ポーランドから独立、ドイツ領邦の一つに→プロイセン王国となり、最大級の領邦に→神聖ローマ皇帝喪失
オーストリアと対立→勝利、ドイツ帝国成立→ドイツ帝国滅亡とともに滅亡
以上が大きな流れとなります。順に見ていきましょう。


 プロイセンの前身は、ドイツ騎士団という騎士団です。騎士団というとRPGのような誇りと自由を重んじる軍事組織を思い浮かべますが、この頃(1100年代)の騎士団は違います。もちろん、軍事的性格はとても強いですが。

 この頃は十字軍という、イスラム勢力に奪われたローマ時代の頃の領土を取り戻す動きが活発になっていました。当然戦争が起きますから負傷者も大勢出ます。また聖地エルサレムに巡礼したいけど道中が危なくて不安、という信者もいました。

 そこで、病院の運営や護衛を行う組織が誕生し、教会の修道士がそれを運営していきました。これが騎士団の始まりです。ですので、騎士団という名前でも本当の騎士(≒貴族)ではなく修道士の集団です。
ドイツ騎士団はその名の通り、ドイツ人によるドイツ人の為の騎士団です。当然他の国でも宗教騎士団が生まれました。聖ヨハネ騎士団やテンプル騎士団が有名ですね。(名前かっこよすぎ。)


 さて、十字軍は失敗し、ドイツ騎士団もドイツ本国に戻りました。それからポーランドの貴族に依頼され、ヨーロッパで唯一キリスト教を信仰していないリトアニアの侵略に乗り出します。
騎士団はプロイセン地方を征服し、自らの領土とします。その後神聖ローマ皇帝にも認められ、プロイセン地方は正式に騎士団領となりました。これは1200年くらいの事です。

ドイツは神聖ローマ帝国が治める
その後騎士団はポーランドと一緒にモンゴル軍を防衛したり、リトアニアで誕生したリトアニア大公国と戦ったりしながら、領土をじわじわ広げていきます。
大体でいいんです。大体で

 ところが1400年より少し前、リトアニアがキリスト教に改宗し、ポーランドと婚姻関係を結んでポーランド・リトアニア王国(共和国)が誕生します。本来のキリスト教化という目的は達成されたわけですが、騎士団はこの国と対立を続けます。

ですがタンネンベルクの戦いで大打撃を受けた騎士団は敗北を重ね、最終的にポーランドの臣下に下りました。
そしてポーランド国王にプロイセン公国として認められます。
これは1500年ごろですね。ようやくプロイセンという国名が出てきました。あとこの先もプロイセンプロイセンと呼びますが、プロイセン地方自体はこの時ポーランドの領地になっています

 ポーランドの臣下になったプロイセンですが、それからしばらく経ってポーランドとスウェーデンが戦争になります。プロイセン公国は上手く立ち回り、ポーランドからの独立を勝ち取りました。

ですが単に独立国家になったわけではありません。プロイセン公国はブランデンブルク辺境伯というドイツの領主が跡継ぎになっていました(ブランデンブルク=プロイセンと呼びます)し、そもそも騎士団はドイツ人の集まりです。
当然というか、ブランデンブルク=プロイセンは神聖ローマ皇帝が治める、ドイツの数ある領邦(貴族がそれぞれに治める国みたいなもんです)の一つに戻りました。

しかし、プロイセン地方は相変わらずポーランド=リトアニア王国領であり、プロイセン国内は飛び地となっていました。これではとても不利なので、歴代の王はこれを何とか地続きにしようと国力回復と戦争に励みました。
緑色は「プロイセン『地方』」ではなく「プロイセン公国」


 時は移り1700年、神聖ローマ帝国は戦争に参加します。プロイセンはローマ皇帝の味方をする見返りとして、皇帝から王国の称号を貰いプロイセン王国になりました。
今の感覚からすると大した違いはないように思えますが、神聖ローマ帝国の中でも王国を名乗れる国はほとんどなかったそうで、大きな権威になったようです。
で、この時に首都となったのがベルリン。今のドイツの首都です。

また、王国になっても戦争はありました。有名な戦争が「オーストリア継承戦争」で、代々神聖ローマ皇帝を輩出するドイツ貴族の領邦、オーストリア大公国と戦争しました。ここでもプロイセンは快勝し、シュレジエン地方を獲得しました。


 プロイセン王国の歴史の中で特筆すべきはポーランド分割です。この時期になるとポーランドも落ちぶれており、後継者争いで非常に不安定な状態でした。そこを狙ったロシアとプロイセン、そしてオーストリアが、戦争などによってポーランドを三つに分けて自らの領土としたのです。
これでプロイセンは飛び地になっていた領土をくっつける事ができました。かつての大国ポーランドはここで一旦は姿を消してしまいます。



 さて、上り調子のプロイセンですが、1800年頃にフランス革命という大事件が起こります。超有名なナポレオンが登場し、ヨーロッパ全土に領土を広げていきました。
ナポレオンはドイツ全土を支配し、神聖ローマ帝国は消滅してしまいました。プロイセンも首都ベルリンを占領されたり、ポーランドを失ったりと憂き目にあいます。

 しかしナポレオンもロシアへの遠征で失敗してから対フランス連合国に負けが続き、島流し後の再起をかけたワーテルローの戦いを起こしますが、ここでプロイセンは勝利します。戦後の処理で新たな領土も獲得するなど、再びヨーロッパの大国に戻りました。 


 そしてここで重要なのが、ドイツ連邦の結成です。このドイツ連邦の中で、プロイセンはドイツ連邦の議長国オーストリアと並び最有力国の一つとなっていました。
ちなみにドイツ連邦とは、ナポレオンにより消えた神聖ローマ帝国の代わりに結成された、皇帝が行っていたドイツ全体に関わる議事を決定する為の連合です。
「連邦」という名ですが、ソビエト連邦のように強力な結びつきはありません。

 ドイツ連邦ができたとは言え、ドイツはたくさんの国や都市が乱立しておりバラバラでした。元々神聖ローマ皇帝の権力は大分昔に失われており、領邦の権力がとても強い状態だったのですが、皇帝が消えてしまった事で分裂が決定的になってしまったわけです。そこで、ドイツ人の間ではフランスやイギリスのような、「ドイツ人による」統一国家が望まれていました。

 その主導権をめぐり、有力国のプロイセンとオーストリアが対立します。
前述の「ドイツ人による」という点が問題で、他民族国家オーストリアの処遇についてドイツ中が紛糾したのです。

結局話し合いでは解決できず、プロイセンとオーストリアの対立はとうとう戦争に発展してしまいます。この普墺戦争ではプロイセン側の大勝利に終わり、これによりプロイセンがドイツ統一国家の主導権を握る事になります。また、オーストリアはドイツ統一国家から隔離され、オーストリアが議長を務めるドイツ連邦は解体されました。代わりに、プロイセンは、オーストリアを除いたほぼすべてのドイツ諸国が参加する北ドイツ連邦を結成しました。
この後オーストリアはハンガリーと結びつき、オーストリア=ハンガリー帝国としてドイツ諸国とは別の道を歩んでいきます。

 またこの時期活躍したのが、「鉄血宰相」として名高いビスマルクです。ビスマルクは言論弾圧と社会政策で国内を上手くコントロールしつつ、富国強兵策を進めました。
さらにフランスのナポレオン3世を煽り、普仏戦争を引き起こします。ここでもプロイセンは勝利。

もはやドイツで圧倒的な存在となったプロイセンは、ついにドイツ国民によるドイツの統一国家、ドイツ帝国の建国を宣言します。(正式名称はドイツ国)
このドイツ帝国は連邦国家ですが、ドイツ連邦や北ドイツ連邦のような緩やかな連合ではなく、ソ連のような強力な結びつきを持った一つの国です。
ドイツ皇帝にはプロイセン王が就任し、帝国の初代宰相(首相)にもビスマルクが就きました。
実際はもっとグチャグチャです


 という具合に皇帝・宰相がプロイセン王国から選ばれ、まるでプロイセンがドイツ諸侯を吸収したかのように見えます。
しかし実際には、国民は「プロイセン王国民」ではなく「ドイツ帝国民」と自覚するようになり、王ですら「プロイセン王」として振舞う事はほとんどなくなってしまいます。
その結果、プロイセンはドイツ帝国の一部として馴染んでいきました。


 その後、ドイツ帝国はドイツ革命によって滅亡。
同時にプロイセン王国自体も滅亡し、解体されてヴァイマル共和国プロイセン州となりました。
それでも有力な地方ではあり続けますが、第二次世界大戦後、連合国によりプロイセン州は廃止されました。

 今回はこれで終わりです。
それでは。

2016年3月22日火曜日

『将軍の栄光 HD』無課金攻略(?)についてのお知らせ

 お久しぶりです。ここ2、3ヵ月ほど忙しく、しばらく更新できずにいました。
一応2ステージクリアしたのでそろそろ更新したいと思いますが、その前に皆さんにお知らせしたい事があります。
今までの投稿を見ていると、あまりにも細かく書き過ぎているのではないか?と思ったのです。一つ一つのユニットの種類と数まで書いている事すらあり、これを見てクリアしても面白くないのでは、と感じました。

 そこで、今回から少し書き方を変えたいと思います。今から書くのでどうなるかはまだ分かりませんが、具体的なユニット名は出来るだけ控え、大まかな方向性や兵の割き方などをお伝えしたいと考えています。

 もしかすると改悪になるかもしれませんが、無名ブログなのでさほど問題は無いでしょう。仮に我慢が出来ないほど悪くなったと思われた場合コメントお願いします。



 最後になりますが、これからも「暇じゃないけど暇つぶし」をよろしくお願いします。

2016年2月1日月曜日

『将軍の栄光』の作戦元ネタ解説(第一回・ポーランド侵攻)

 どうも。
 『将軍の栄光』のアドバイスをさせて頂いている僕ですが、これからちょくちょくステージの元ネタの大まかな説明をしてみようかと思います。まあ無意味といえば無意味ですが、その方が背景なども分かってより楽しめるのではないかと思います。

 ※基本的にはWikipediaの内容が大部分です。ただコピペではあまりに芸が無いので出来る限り平易かつ自分の言葉で解説させて頂こうかと思います。なお実在しない作戦や、調べても分からないステージは飛ばします。
またWWⅡについてはド素人なので、誤りがある時は訂正して頂けると幸いです。



 今回は第一回としまして、西部戦線の初期ステージ、『電撃戦』・『ワルシャワへの進
軍』の舞台となる「ポーランド侵攻」について説明します。

 1939年、ドイツはポーランドに攻撃を開始します。その作戦は北方(作中登場将軍:ボック・キュヒラー・グデーリアン)、西方(登場将軍:ルントシュテット・プレイヤー)・南方の3方向から首都ワルシャワに向けて侵攻するというものでした。

ポーランド軍は善戦したものの、圧倒的な兵力と機甲部隊を有するドイツ軍はその防衛線を突破、周辺地域を制圧しながら本格的な攻撃からわずか8日というものすごいスピードでワルシャワに到達しました。

ポーランド軍は後退し、自国の東南部で防衛しつつ同盟国の英仏の援軍を待つという計画を立てます。(※)しかし、ドイツと秘密条約を結んでいたソ連が東部から攻め込み、ポーランド軍はドイツとソ連の挟み撃ちに遭いました。

降伏を拒んだものの、防衛は不可能と判断したポーランド政府はルーマニアへの全軍脱出を指示します。義勇軍や守備部隊の抵抗は続きましたが、結局ワルシャワは1ヵ月足らずで陥落。ポーランド全土も1ヵ月程度で制圧されました。

この後、脱出したポーランド軍は連合軍として戦い、またポーランド本土でもレジスタンス活動が積極的に行われる事になります。

ちなみに、ポーランドは惨敗というイメージが強いと思いますが、実はナチスドイツは兵力差・戦力差の割に多くの被害を出しています。それに加え本土のレジスタンス活動も盛んに行われた為、かなり厳しい占領統治がなされたそうです。

このポーランド侵攻を受け英仏はドイツに宣戦布告を行いますが、ほとんど派兵していません。理由は色々あるようですが、両国とも積極的な戦争を望んでいなかったようです。
この両国はポーランド陥落後もしばらく対独宥和政策を続け、ドイツが北欧に侵攻する数カ月間は戦争中にも関わらず『陸上』戦闘がほとんど行われない状態でした。(ただし海上戦闘は頻繁に起こっています。→ヴェーザー演習作戦。)


以上がポーランド侵攻のあらましです。
ステージではワルシャワに到着するまでが『電撃戦』、到着する直前からが『ワルシャワへの進軍』だろうと思います。その進軍速度を思えば、両ステージの異常に短い制限時間(それぞれ6ターン、10ターン)もうなずけますね。
//と思ったら、1か月という交戦期間は対独戦争にしては長いようですね。まああくまで目標ですから…

ちなみに「電撃戦」として知られているこのポーランド侵攻ですが、一部では殲滅戦だと言われているそうです。「電撃戦」の詳細についてはまた説明しようかと思います。

 ポーランドを制圧したドイツはデンマーク、ノルウェーへと進軍しますが、それはまた次回にしようと思います。
連合国側のステージはフランス侵攻からになるので、まだしばらくは枢軸国側のステージの話が主になりますのでよろしくお願いします。
それではまた。



2016年1月6日水曜日

「どこでもドア」の都市伝説を否定したかった

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 さて、皆さんは「どこでもドア」の都市伝説をご存知でしょうか。あのドラえもんのひみつ道具の中の一つで、ドアを通せばどこへでも行けるという夢のような道具です。ご存じでない方の為に大まかに説明すると、
「どこでもドアをくぐった瞬間本人は分解され、行き先で再構築されている」「くぐった瞬間消滅し、ワープ先で本人の記憶を持ったコピーが新しく作られている」
というものです。
どこでもドアは作中で何度も使われているだけに、とても怖い話です。
ですので、今回はそれを否定したいと思います。
先に言っておきますが、科学的知識は0に等しいので憶測です。

否定の根拠①:空間を直接繋げている以上、そんな機能は必要ない

 作中ではうっかりのび太が宇宙に直接行こうとする事がありました(『地球脱出計画』)。
その時空気がものすごい勢いで吸い込まれた事から分かるように、
「離れた場所にドアが出現し、そのドアとの信号のやり取りで物体を転送している訳ではない」と推測できます
宇宙に空気が吸い込まれるのは空気の密度が違うから。もし仮にA(地球)からB(宇宙)へ信号で転送していて二つの空間が直接繋がっていないとすると、
空気の密度に変化はほとんどないという事になり、「空気が吸い込まれる」という現象は起きないのではないかと思います。

となると、空間が直接つながっている以上、わざわざ物質に手を加える必要性があるのか?というのが根拠①です。

※追記
最近「ねじ巻都市冒険記」をもう一度見たところ、宇宙空間にも関わらずドア全開で大丈夫でした。おそらく映画の都合上「固体酸素」を何度も撒くシーンが邪魔だったからだと思うのですが、一応公式映画でハッキリ描かれている以上この説も問題アリとなります。

根拠②:なぜ途中で気付かないのか?

 分解にしろ消滅にしろ、体が欠損すると何らかの苦痛を伴うのが普通です。
また苦痛がないにしろ、手や足などを先に入れた場合、自分の脳に繋がった手足ではない以上、そこから先の感覚は無くなるはずで、違和感は覚えるはず。
さすがに気付くのではないでしょうか?

 もっとも、苦痛無く分解・消滅させる技術が開発されており、またドアが転送先の手足と転送元の脳を電気信号で繋いでいるとすると、これは問題になりません。

根拠③:倫理的問題

 分解・消滅いずれにせよ、コピーの製造という意味ではクローンと似通った部分があり、生命倫理上の大きな問題をはらんでいます。一方どこでもドアは単なる移動を目的としています。常識的に考えて、圧倒的に便利とはいえ移動手段のためにその問題に立ち入りたいと思うでしょうか?

 と思ったのですが、改めて考えると「人間製造機」とかいうクローンどころではない道具がある事を思い出しました。どうも21世紀は生命倫理に関して大分緩くなっているようです。

 以上です。②と③に関しては自分で考える内に反論が思いついてしまい、①だけが辛うじて残る形となりました
※追記その2
①も否定され、これで全部の説がボツと相成りました。
新年一発目がこんなんでいいんでしょうか。まあいいでしょう。